Column
vol.20 2022.8.5 UP
冷え性さんが汗っかき?! その理由とは
いよいよ夏本番!気温がどんどん上がってくると、汗をかく頻度も多くなります。
汗をかいていても手足の先やお腹はひんやり...。温めようとするとさらに汗が止まらない...。こんなお悩みはありませんか?
冷え性と汗かきは真逆の印象がありますが、実はとても深い関係があるのです。
1. 夏なのに体が冷えるのはなぜ
夏は、キンキンに冷えた飲みものや食事をとることが増えていきます。
体温より低いものを体の中に入れることで、内臓から体を冷やす原因になります。
さらに、暑いからといって毎日のお風呂をシャワー浴だけで済ませたり、運動する機会が減って、筋肉量が落ちてくることも冷えの原因になります。
夏の何気ない生活習慣が、体を冷やすことにつながっているのです。
2. 冷え性さんが汗をかく理由
原因のひとつとしてあげられるのが「血行不良」です。
血液は全身に熱を送る役割がありますが、血行が悪くなると熱がうまく行き渡らずに体は内側から冷えてしまいます。これに加え、夏は冷たい飲みものや食事をとる機会が増えるため、内臓が冷えて余分な水分を体内に溜め込みやすくなります。
このような状態が続くと体の末端がむくみ、冷えを感じるため、汗をかくことで不要な水分を排出します。これを「水分代謝異常の冷え」ともいいます。
一般的には「体の熱を下げるための発汗」ですが、冷え性さんの場合は「体の熱をあげるための発汗」となるのです。
3. 冷え性さんの汗っかき。放っておくとどうなるの?
「血行不良による冷え」「水分代謝異常の冷え」が続くと、手足の末端は冷えているのに頭部は体温保持機能が働くため、全身に温度差が生じてきます。
そのため、手足は冷たいのに頭はほてった状態といった「冷えのぼせ」の症状が表れます。この症状が続くと、生理痛の悪化やニキビ・吹き出物の増加、睡眠不足、むくみ、めまい、頭痛などの不調が引き起こされ、自律神経のバランスまで崩れてしまいます。
冷えや発汗をそのままにしていると不調のスパイラルに陥ってしまうので、ポイントを抑えた対策をとることが重要です。
4. 冷え性 × 汗かきさんの対処法
夏に体を冷やしすぎないように、普段から心がけたい対処法をご紹介します。
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①冷たい水分を摂りすぎない。
暑い夏には、脱水症状にならないためにも「水分をたくさん摂らなければ」と思いがち。 ですが、キンキンに冷やした水やお茶を一気に飲み干すことは控えましょう。
冷たい水分は内臓を冷やす要因になり、過剰に摂取して体の中に水分が溜まるとむくみにもつながります。
一度にたくさん飲むのではなく、常温かそれ以上の水分をこまめに分けて飲むように心がけましょう。 -
②体を温める食材を積極的に取り入れる。
根菜類や発酵食品を取り入れ、内臓から温めていくことが大切です。
早食いはしない、よく噛んで食べる、腹八分目を心がけるなど、食べ方にもちょっとした工夫が必要です。 -
③「首」を冷やさない。
頭を支える首には太い血管が通り、大きな筋肉も集まっている場所。ここを温めることで、効率的に全身に温まった血液を巡らせることができます。また、首のうしろを温めることによって副交感神経を優位に立たせることができるため、リラックスにも効果的。自律神経のバランスを整えることも期待できるので、夏はストールなどを持ち歩き、首を冷やさないようにしましょう。
末端の冷えが気になる方は、「手首」「足首」も合わせて温めてみてくださいね。 -
④夏の「入浴スキップ」はNG行為
暑い日は湯船に浸からず、シャワーだけで済ませてしまうことも多いはず。ですが、血行不良の冷え性さんは夏こそ「入浴」することが大切です。
入浴は、血流改善・むくみ改善・睡眠の質向上など体にとっていいことがたくさん!
一般的に、40℃前後のお湯に15〜20分ほど、肩から全身浴をすると良いと言われています。ご自身の体調に合わせて、無理はせず「お湯に浸かる」習慣をつけていきましょう。
お風呂に入ると大量の汗が出るので、入浴前には脱水予防にコップ1〜2杯のお水を飲んでくださいね。
夏の入浴がどうしても苦手...という方は、清涼感のある入浴料などを取り入れてみるのもおすすめです。
ミントやメントールなどが配合されたものもあり、すっきり爽やかな香りと湯心地で夏の入浴をサポートしてくれます。