Column
vol.41 2023.09.04 UP
冷えと眠りの関係
多くの女性を悩ませる「冷え」。
冷えは肩こりや頭痛・腰痛など体の不調だけでなく、睡眠の質も低下させる原因にもなります。今回は冷えと睡眠の関係性と、実践しやすいセルフケアについてご紹介します。
- 目 次
- 1.冷え性さんほど眠りが浅い?
- 2.自律神経の乱れにも注意
- 3.就寝前のセルフケアで快眠ライフ
1.冷え性さんほど眠りが浅い?
人の体温は1日の中でも上下するリズムがあります。活動的になる日中は体温が上昇し、夜になるにつれて体にたまった熱(深部体温)が手足から放出され、体温が下がります。
この体温の変化が「休息スイッチ=眠気」となり、体は自然と眠りの準備を始めるのです。
赤ちゃんが眠くなると、手足がポカポカと温かくなるのはこのメカニズムによるもの。
深部体温の落差があるほど、人は眠りにつきやすくなると言われています。
ところが、普段から体が冷えている人は日中も体温が上がらない状態が続いているため、この体温調節がうまくいかず、「これ以上体温を下げてはいけない」という防御機能が働いてしまいます。
その結果、体温の変化が少ないため「休息スイッチ」が入りにくく、寝つきが悪い、不眠、眠りが浅いなどの睡眠不調に陥ってしまうのです。
2.自律神経の乱れにも注意
冷えと眠りは、自律神経にも大きく関係しています。
本来、夜になると活動モードである「交感神経」から、体を休息モードにさせる「副交感神経」が優位に切り替わりますが、体が冷えていると防御機能として「交感神経」が優位に働き続けます。さらに、寝る直前までテレビやスマホを見ていたり、過度なストレスが溜まっている状態も「交感神経」を優位に働かせてしまう原因に。
そのため寝ている間でも十分な休息ができず、眠りが浅い、夜中に何度も目覚めてしまう...といった症状が引き起こります。
質の良い睡眠が取れていないと、血液の循環が滞り、ますます体が冷えるといった悪循環に陥ってしまいます。
3.就寝前のセルフケアで快眠ライフ
スムーズに眠りにつき、朝まで快適に眠るためには「就寝前の過ごし方」が大切です。
効率よく体を休めるためにも、心地よく体を「休息スイッチ」へと切り替えていきましょう。
ー今日からできるセルフケア
①夕食は就寝時間の「3時間前」までに
就寝時に胃腸が活発に動いていると、寝つきが悪く、眠りも浅くなります。
さらに、胃に食べ物が残った状態で横になることは、消化器官への負担も大きくなります。
食べ物を消化するには2〜3時間ほど時間がかかるので、夕食は就寝の3時間前までに済ませるようにしましょう。
帰宅時間が遅い場合には、夕方におにぎりやバナナなどを食べ、夕食は6分目程度に控えるなど調整すると、胃への負担は軽減されます。
夕食に生姜などの「体を温める食材」を取り入れることもおすすめです。
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②お風呂、足湯などで体を温める
38〜40℃のぬるめのお湯に10〜20分ほどゆっくりと浸かることで、体を芯から温めることができます。入浴には体を温めるだけでなく、リラックスやむくみ改善にも効果が期待できるので、毎日入ることが理想的。
毎日入浴することが難しい場合は、足湯だけでもOK。風呂桶に41〜42℃の少し熱めの湯を張り、10分ほど足をつけてみましょう。体や髪を洗っている間にできるので忙しい日にも◎。
入浴は、「就寝の1〜2時間前」までに済ませるようにしましょう。
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③軽めのストレッチで血流UP
就寝前にストレッチを行うと血液の巡りがよくなり、手足の先の末端まで血液が届きやすくなります。また、ストレッチをすることで体の緊張がほぐれてリラックスモードに切り替わり、副交感神経が優位に働き始めます。
ストレッチは、「就寝2時間前」までに済ませておくのが理想的です。
息の上がるような激しい運動やトレーニングは、交感神経が優位になってしまうので、就寝前は控えましょう。
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質の良い睡眠を得るには、心をリラックスさせ、体を温めることが大切です。
入浴時間を確保したり、いつものスマホタイムをストレッチや読書の時間に当てるなど、就寝前のゴールデンタイムを穏やかに過ごしてみましょう。
寝室のライトをあたたかみのある間接照明に切り替えると、光による刺激も軽減されるためリラックスには効果的です。ぜひ試してみてくださいね。